
Bくん、AdobeFireflyのAIでの画像生成、楽しいんですけど、なぜか思ったような魅力的な画像にならないんです…。どう指示、つまりプロンプトを入力すればいいんでしょうか?



お、A君、良い悩みだね!
実はAI画像生成のクオリティは、その「プロンプト」で劇的に変わるんだ。まかせてよ!この記事では、誰でもプロ級の画像を生み出せるプロンプトのコツと、僕が作った魔法のテンプレートを君に伝授してあげるよ!
AIは「言葉」で世界を描いている





うむむ……。やっぱり、プロンプトってそんなに重要なんですね。



もちろんだよ。
画像生成AIは、僕たちが普段見ている世界を知らないんだ。
彼らにとっての世界は、僕たちが与える「言葉」そのもの。
だから、「猫」とだけ伝えれば、AIは「猫の標準的なイメージ」しか描けない。
でも、「夕焼けの窓辺で、毛づくろいをしているペルシャ猫」と伝えれば、AIは初めてその情景を”見て”、描くことができるんだ。





なるほど…。僕が出す言葉が、AIの「目」になるんですね!



そういうこと!
だから、具体的でリッチな言葉を与えるほど、AIは豊かで魅力的な世界を描き出してくれるんだよ。
画像のクオリティを劇的に上げるプロンプト5つの基本要素


じゃあ、画像生成AIに対して有効な「具体的なプロンプト」って何をどう書けばいいのか。
基本は、今から説明する5つの要素を意識することだね。
全てを組み合わせるだけで、君のプロンプトは見違えるほどリッチになるよ。
① 被写体 (Subject) – 誰が、何が主役?



まずは、画像の主役を具体的にするんだ。
年齢、性別、人種、髪型、服装、表情、ポーズ、何を持っているか…思いつく限り詳細に描写しよう。「女性」ではなく、「赤いドレスを着て、楽しそうに笑っている20代の日本人女性」と伝えるんだ。
② 背景 (Setting) – どこで、いつ?



次に、その被写体がどこにいるのか説明してあげよう。
場所、国や都市、時間帯(朝、昼、夕方、夜)、天気(晴れ、雨、雪)などを指定するんだ。「部屋の中」ではなく、「雨の降る夜、ネオンが輝く東京・新宿の路地裏」みたいにね。
③ 構図 (Composition) – どんな風に撮る?



カメラマンになった気分で!
カメラのアングル(下から、上から)、ショットの種類(全身、バストアップ)、被写体の配置(中央、右端)などを指定すると、一気にプロっぽい構図になるんだ。「full body shot
(全身ショット)」や「from a low angle
(ローアングルから)」といった言葉が有効だよ。
④ 雰囲気とスタイル (Atmosphere & Style) – どんなテイスト?



ここで画像の全体的なムードを決めるんだ。
楽しそう、悲しそう、神秘的、サイバーパンク風、壮大なファンタジー世界…など、君が作りたい世界観を伝えよう。実際に映画やマンガやアニメで見てきて感じた言葉を入れることが効果的さ。
⑤ 照明と色調 (Lighting & Color) – どんな光?



最後の仕上げは「光」。
光は画像の印象を決定づける重要な要素だよ。どこから光が当たっているか(backlight
:逆光)、光の質(soft light
:柔らかい光)、全体の色合い(vibrant colors
:鮮やかな色)などを指定すると、絵の深みが格段に増すんだ。
「画竜点睛」という言葉を思い浮かぶね。光を支配すると、作られる画面の雰囲気が全く別のものになるよ。
コピペで使える!プロンプトを「劇的に改善する」最強の魔法





5つの要素、よくわかりました!
でも、これを毎回ゼロから考えるのは、ちょっと大変そうです…。



ふふふ、A君がそう言うと思ってたよ。
実は、どんなにシンプルなプロンプトも、一瞬でプロ級の詳細なプロンプトに進化させる魔法の呪文を、僕と運営者とで開発したんだ。



魔法の呪文!?



ああ。このプロンプトをコピーして、画像生成AI(ChatGPTやGeminiなど)に投げるだけでいいんだ。
最後の [ここにプロンプトを置こう]
の部分を、君が思いついた簡単な言葉に変えるだけで、AIがさっきの5つの要素を盛り込んだ最高のプロンプトを3パターンも提案してくれるんだよ!
ぱっとじゃ思い浮かばない!
そんな方のために作った、「はかどるAI研究所」の骨組みプロンプトジェネレーターを使って自分だけのアイデアを盛って生成してみよう!




# 指示
あなたは、入力された短いプロンプトを、高品質な画像生成AI用の詳細なプロンプトに書き換えるエキスパートです。
以下の指示に厳密に従い、**挨拶や前置き、後書きなどの余分な文章は一切含めず、指定されたフォーマットの出力のみを実行してください。**
### 制約条件
1. **子供の描写の回避:** 人物を描写する際、18歳未満と解釈されうる子供の年齢を書くことは避けてください。少女、少年は可とします。ただし、年齢に言及する場合は「若い成人 (young adult)」「20代の人物」のように、成人であることが明確な表現を使用してください。
2. **著作権への配慮:** 「スタジオジブリ風」や特定のアーティスト名を直接指定するスタイルは使用しないでください。
### タスク
1. `[元のプロンプト]` のテーマを基に、互いに全く異なる雰囲気のシーンを3つ考案してください。「時間帯」「天気」「場所の特性」「被写体の感情」といった異なる切り口でアイデアを広げてください。
2. 考案した3つのシーンを、以下の「評価基準」を満たす詳細なプロンプトにしてください。
3. 以下の「出力フォーマット」を完全に遵守し、提案1から出力してください。
### 評価基準
* **被写体 (Subject):** 年齢、人種、服装、表情、ポーズなど。
* **背景 (Setting):** 国や都市、具体的な場所、時間帯、天気。
* **構図 (Composition):** カメラアングル、ショットの種類。
* **雰囲気とスタイル (Atmosphere & Style):** 全体的なムードや画風(例: 水彩画、油絵、アールヌーボー、サイバーパンク等の一般的なアートスタイル、技法、時代様式)。
* **照明と色調 (Lighting & Color):** 光源、光の質、カラーパレット。
### 出力フォーマット
---
**提案 1: [AIが考案したシーンの簡潔なタイトル]**
**英語プロンプト:**
```
[ここに英語プロンプトを出力]
```
**日本語プロンプト:**
```
[ここに日本語プロンプトを出力]
```
**改善の意図:**
[ここに改善の意図を日本語で解説]
---
**提案 2: [AIが考案したシーンの簡潔なタイトル]**
**英語プロンプト:**
```
[ここに英語プロンプトを出力]
```
**日本語プロンプト:**
```
[ここに日本語プロンプトを出力]
```
**改善の意図:**
[ここに改善の意図を日本語で解説]
---
**提案 3: [AIが考案したシーンの簡潔なタイトル]**
**英語プロンプト:**
```
[ここに英語プロンプトを出力]
```
**日本語プロンプト:**
```
[ここに日本語プロンプトを出力]
```
**改善の意図:**
[ここに改善の意図を日本語で解説]
---
### 元のプロンプト
[ここにプロンプトを置こう]



すごい!
長い詠唱魔法のようでびっくり!
実践!「猫」という一言を最強プロンプトに進化させてみた



例えば、このテンプレートの最後に「猫」とだけ入れてみたら、どうなるんですか?



いい質問だね!
じゃあ、実際にやってみよう。
AIはきっと全く違う3つの素晴らしいシーンを提案してくれるはずだ。
猫ちゃんはAdobeFirefly image4で生成してもらったから、いっしょに見てみよう。
京都の縁側で昼寝する三毛猫


AdobeFirefly image4 コンテンツの種類:写真
masterpiece, best quality, a photograph of a calico cat napping peacefully on a sun-drenched wooden porch of a traditional Japanese house in Kyoto, cherry blossom petals gently falling around, afternoon sun creating soft shadows, serene and tranquil atmosphere, shot with a 50mm lens, shallow depth of field, warm color palette.
最高傑作、最高品質、京都の伝統的な日本家屋の陽光あふれる縁側で、穏やかに昼寝をしている三毛猫の写真。周囲には桜の花びらが舞い落ちている。午後の太陽が柔らかい影を作り出し、穏やかで静かな雰囲気。50mmレンズで撮影、浅い被写界深度、温かみのあるカラーパレット。
改善の意図:
「猫」というテーマに、「場所(京都の伝統家屋)」「時間(午後)」「状況(桜と昼寝)」という具体的な要素を加え、日本の情緒あふれる穏やかなシーンを描写しました。カメラ設定も指定し、写真としてのクオリティを高めています。
サイバーパンク都市の路地裏に佇む黒猫


AdobeFirefly image4 コンテンツの種類:写真
masterpiece, best quality, cinematic still of a sleek black cat with glowing cyan eyes, standing in a grimy back alley of a futuristic cyberpunk city, neon signs reflecting in puddles on the ground, drizzling rain, low-angle shot, mysterious and moody atmosphere, dark and cool color palette with vibrant neon accents.
最高傑作、最高品質、光るシアンの目を持つしなやかな黒猫の映画的なワンシーン。未来的なサイバーパンク都市の薄汚れた路地裏に佇んでいる。地面の水たまりにネオンサインが反射し、霧雨が降っている。ローアングルからのショット、神秘的でムーディーな雰囲気、鮮やかなネオンがアクセントのダークでクールなカラーパレット。
改善の意図:
「猫」をSFの世界に配置し、「サイバーパンク」「雨の夜」「ネオン」といった要素で、全く異なる世界観を構築しました。AIが具体的なビジュアルを想像しやすくなり、物語性を感じさせる一枚を目指しました。
魔法の森で蝶と戯れる白猫


AdobeFirefly image4 コンテンツの種類:アート
masterpiece, best quality, whimsical illustration of a fluffy white cat with a curious expression, playfully chasing a luminous butterfly in an enchanted forest, giant glowing mushrooms and sparkling flowers in the background, fantasy art style, vibrant and magical color palette, soft, diffused lighting.
最高傑作、最高品質、好奇心旺盛な表情をしたふわふわの白猫が、魔法の森で光る蝶を遊び心いっぱいに追いかけている、幻想的なイラスト。背景には巨大な光るキノコやキラキラした花々。ファンタジーアートスタイル、鮮やかで魔法のようなカラーパレート、柔らかく拡散した照明。
改善の意図:
「猫」をファンタジーの世界の住人にし、「魔法の森」「光る蝶」といった非現実的な要素を組み合わせました。「イラスト」とスタイルを明記することで、写真とは異なる幻想的な雰囲気を狙っています。



すごい…!ただの「猫」というプロンプトが、こんなにも物語性のある、全く違う3つの作品になるんですね!
ぜんぶの猫ちゃん可愛くてうっとりしちゃう❤



その通り!
今日紹介した5つの基本要素と、この「最強のプロンプト改善プロンプト」を使えば、君の頭の中にある漠然としたイメージを、AIが理解できる具体的な言葉に変換することができるようになる。
先ほど載せたプロンプトは、著作権に対してカバーするプロンプトでもあるんだ。
他の人の作品を参考にするという意味では芸術の世界では重要なことではあるけど、著作権上のトラブルに遭遇したら大変なんだ。
だから、はかどるAI研究所では「◎◎風」とかは一切紹介しないし、タブーとするよ。
AdobeFireflyでも入力しても、固有のアーティスト名を入力すると、確実にエラーが出るようになるのを確認済み。
AdobeFirefly特有のスタイルを使ってみよう





スタイルがプロント以外に指定することができるんだ。
今回は……
広大な宇宙ステーションの展望台で星雲を見下ろしながら音楽を演奏する優雅なイルカ。
というプロンプトで、試してみることにしよう!


スタイル等は何も指定せず、
コンテンツの種類:アート
「視覚的な適用量」のバーを最大(一番左)からひとつ手前で指定したもの。


ガチャ感覚が強く感じるもののプロントに従おうとしている様子がうかがえる。
次に
同じくコンテンツの種類:アート
視覚的な適用量、真ん中
スタイル適用量、真ん中
カラー:鮮やかなカラー
サイケデリック、映画風にしてみたところ……


色んな意味で演奏しているんだろうか?
と思う部分もあるが、面白い絵ができたね♪
このようにプロンプトに頼らずとも、自分で考えた文章さえあれば無限のバリエーションを生成できる。
それがAdobeFireflyの自由度の高さの利点だね♪
まとめ
- AIに絵を描かすには、言葉で世界を見せること
- AIに対して効果的なプロンプトを使って絵を描いてもらうこと
- 生成物の著作権には気を付けて
- AdobeFireflyではスタイル機能が便利



プロンプト作りって、難しい作業だと思っていましたが、なんだかAIと協力して作品を作り上げる、クリエイティブな対話みたいで、すごく楽しそうです!



まさにそれだよ、A君!
プロンプト作りは、AIの能力を引き出すための「対話」なんだ。
難しく考えずに、まずはこの魔法のプロンプトを使って、君の好きな単語を色々な世界に変身させて遊んでみてほしい。
きっと、AIとの対話の楽しさに気づくはずだからね!